OCO注文を解説したら、せっかくなのでその兄弟分である「IFD(イフダン)注文」についても触れたいと思い、これから説明していきます。
IFD注文は、買いと売りを同時にセットできる特殊注文です。
日中に相場を見ることが難しい方は、やり方を覚えると便利なこと間違いなし。
PC用「ハイパーSBI2」とスマホ「株アプリ」、どちらのやり方も順に解説しますね。
【この記事で分かること】
- IFD(イフダン)注文とは何か?
- SBI証券でIFD注文をやる方法(ハイパーSBI2/スマホ株アプリ)
- IFD注文×OCO注文→IFDOCO注文について
私はIFD注文を、寄り付きで複数銘柄買う場合に使うことが多いです。
「新規に買う→損切りの売り」までをセットすることができるからです。
寄り直後は値動きが激しいので、あらかじめセットしておくと冷静でいられます。
※IFD注文を使う前提として、基本的な指値注文や成行注文は問題なくできるレベルが望ましいです。理解している体で話を進めていきますね。よろしくお願いします。
なお、こちらの内容はYouTubeからもご覧いただけます。
買いと売りを同時にセット!「IFD注文」とは?
IFD(イフダン)注文とは、買付注文と売却注文を同時に出す特殊注文のことです。
SBI証券から説明が出てますので、引用して紹介します。
出典:SBI証券
要するに…
「これから株を買う→利確の売り or 損切りの売り」までの一連の流れを、一つの注文で作成できるってわけです。
この画像の場合は、
- 現在値より高いところ=逆指値の買い
で株を保有したあとに
- さらに高いところ=指値の売り
を設定しています。
他にも組み合わせはありまして、
- 買いの設定
→指値(現在値より安い) or 逆指値(現在値より高い) - 売りの設定
→指値(購入単価よりも高い=利確) or 逆指値(購入単価よりも安い=損切り)
これらの組み合わせでIFD注文を作ることができます。
文章で説明するより、後ほどお見せする注文画面を見た方が理解がスムーズでしょう。
IFD注文の注意点としては、「売り」は一方向にしか設定できない点です。
利確のための「指値」か、損切りのための「逆指値」か。どちらかしか設定できないということ。
設定した逆の方へ株価が動いてしまった時は、再度ご自身で注文し直す必要があります。
ただ、それを解決する「IFDOCO注文」というのもあります。
株を買う→利確&損切りの売りのどちらも設定できる注文です。
最後に説明したいと思います。
SBI証券「ハイパーSBI2」 IFD注文のやり方
まずは、PC用ツール「ハイパーSBI2」のやり方から説明します。
冒頭でも述べた通り、基本的な指値・成行注文はできる体で話を進めますのでご了承ください。
取引ポップアップを開く
↓このポップアップを出しましょう。
- ツールバー「取引」タブから「取引ポップアップ」を開きます。そして任意の銘柄を検索。
他のやり方として、「任意の画面(ランキングや個別銘柄、登録銘柄、保有証券など)で銘柄名あたりを右クリック→(例)現物買」をクリックしても、取引ポップアップを開くことが可能です。
IFD注文の作成
取引ポップアップで具体的な数値を設定していきます。
例1:現在値より下で買い、もし下がってしまった時のために損切りの逆指値を入れる場合。
- 現在値:6050
- 買い 指値:5975
- 売り 逆指値-成行:5925
このように設定をします。
もちろん、現在値(6050)から上がっていった場合は買いの指値が刺さりません。
また、買いの指値が刺さっても、損切りライン(5925)に達しなければ売りは約定せず、保有したままになります。
例2:現在値より上で買い、さらに上がったところで利確の売りを入れる場合
例えばレンジを上抜け(ブレイク)したところで買いたい時なんかは、このようにセットします。
(白い線は、想定した動きをイメージ)
- 現在値:6050
- 買い 逆指値-成行:6075
- 売り 指値:6150
この場合は「今より高値で買って、より高値で売る」というやり方です。
利確の売りポイントしか設定していない(どちらかしか設定できない)ので、逆に買った後に下がった場合は損が拡大し続けますから注意しなければなりません。
そうすれば、上にいった場合の利益は伸ばし続けますが、もし買った後に下がった時は自動で損切りができます。
条件の設定も可能
SBI証券「スマホ株アプリ」 IFD注文のやり方
スマホ株アプリでのやり方は簡単で、実は普段開いている取引画面からできます。
例として、現物買いからIFD注文をやってみましょう。
出てきた注文画面から色々と設定をします。
先ほどハイパーSBI2で出した例を使って、同じ数値でやっていきましょう。
買いの条件設定
まず注文種別を「IFD」へ。
その下に作っていく注文は、“買い”の条件です。
現在値より高いところで買うなら「逆指値」、低いところで買うなら「指値」、今すぐ買うなら「成行」を選択します。
今回の例では、「現在値より低いところで指値買いし、それよりも下がったら損切りの逆指値売り」という設定です。
指値:5975円 で設定をします。
売りの条件設定
5975円で指値買いが約定した後、さらに下がった時に損切りを行うための逆指値-成行売りを設定します。
逆指値のトリガー価格は「5925円以下」にしてみます。
こんな感じです。
反対に、買ったところより売りの価格を高く設定したい場合は、逆指値ではなく“指値”を選択しましょう。
この辺りはIFD注文の説明というより、通常の指値・成行注文と一緒ですね。
最初は複雑に思えるかもですが、順番を理解すれば簡単です。
難しければ「指値」「成行」「逆指値」の理解から!
以前他の記事でも言ったのですが、もしこれらの説明を聞いて…
- 「なんか複雑で難しい」
- 「どこにどの数値で設定したらいいか曖昧」
と感じたなら、それは通常注文の理解不足が原因かなと思います。
IFD注文のような特殊注文にチャレンジする前に、基本である「指値」「成行」「逆指値」をマスターするところから始めるといいですよ!
理解した上でいざIFD注文をやろうとすると、うんと簡単に思えるはずですから。
株の勉強について、以前私のYouTubeチャンネルにて、株初心者にオススメの教材を紹介しました。
よければ参考にしていただけると嬉しいです↓
中でも取引方法の理解に適している本は、世界一やさしい 株の教科書 1年生をオススメします。
【応用編】IFDOCO(イフダンオーシーオー)注文とは?
せっかくIFD注文について勉強したので、補足として「IFDOCO(イフダンオーシーオー)注文」について紹介して終わろうと思います。
IFDOCO注文は特殊注文の一種でして、今回学習した「IFD注文」と「OCO注文」を組み合わせた注文方法となっております。
簡単に言うとこんな感じ。
IFD注文は買い注文が約定した後、利確か損切りのどちらか一方“しか”売り注文がセットできませんでした。
OCO注文は、既に保有している株に対して、利確と損切りの2パターンで売り注文をセットすることができますが、予め株を買っておく必要がありました。
これらの組み合わせ技がIFDOCO注文で、株を買うところから利確&損切りまでの全て流れを一つの注文でセットできます。
出典:SBI証券
OCO注文、IFDOCO注文のやり方についても解説しておりますので、よければ参考にしていただけると嬉しいです。
まとめ
最後に、本記事の要点をまとめます。
【買いと売りを同時にセット!「IFD注文」のやり方】
- ハイパーSBIなら、取引タブ→IFD注文→買いの設定→売りの設定
- 株アプリなら、注文作成画面→IFD注文→買いの設定→売りの設定
- IFD注文の注意点は、「売りは一方向にしか指定できないこと」
- IFD+OCOを組み合わせた“IFDOCO注文”も合わせて覚えると便利
というわけで、少しでも参考になれば幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました!